独学をしよう! 東大教授が教える独学勉強法・読書感想文 (おすすめ本)

 

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今回読んだ本 東大教授が教える独学勉強法 柳川範之・著 草思社文庫
[どんな人におすすめ?]

これからを独学しようと思うけど、まずやる気が出ないっていいう人にすごくおすすめです!

 

[本を読んで]

独学で学んでいて「もううんざり」って感じていたことは、あるでしょうか?(なんかどっかで聞いたことあるな、、、、笑。)

独学では、一度壁にぶち当たると納得がいく答えに見つかるまでに時間がかかるし、ある程度、進めていくカリキュラムを自分で決めていかなくてはいけません。

これを考えると独学は、すごく面倒なものであると感じます。

 

しかし、独学は本来楽しいものなのです。

 

ではなぜ私達は、独学にもううんざりと感じてしまうのでしょうか?

それは、いままで学校によって教えられた完璧主義的な」独学が原因なのです。

「完璧主義的な」独学とは、「有名大学合格のために、この1ヶ月で、この参考書をすべて理解するぞ!」というような目標を立てて毎日何時間も机に突っ伏して行うやつです。

この独学の目標には、3つの落とし穴があります

 

1つは、「有名大学合格のために」。

勉強をするのに、なぜ勉強をするのかという理由を探すことはいいのですが、有名大学に入るためにはべつに嫌いな勉強じゃなくても、好きなスポーツの推薦で入ることができます。ここでは、その勉強が直接どんなことに役立つのか、つまり、例えば「弁護士になるため」「医者になるため」とか勉強がほぼ絶対に必要になるものを立てるべきです。もちろん、親の意思でなく自分の意思で。

 

2つ目は、「この1ヶ月で」。

この日本では早い期間で理解するほうが、頭がいいとされますが、そんなことはありません。実際ある道で有名になったひとで、初めはおちこぼれだったという人は多くいます。素数ゼミやニホニウムの発見者など(とても尊敬している人たちです)。さらに、頭がいい人が何年とかけて考えぬいたものを、私達がそんな短時間で完璧に理解できるわけがありません。つまり、大事なのは期間の長さではないのです。

 

3つ目は、「この参考書をすべて理解する」。

なにかを説明する上で、いろんな説明をすることができます。

例えば、理想気体の状態方程式PV=nRT。これは、「実験をするとこのような関係式が経験的に成り立つんだ」、「格子模型を考えて、ボルツマンの方程式から式的に求めることができる」といったように説明できる。この2つのうち、経験的にそうなるのならそうであろうと納得できる人は前者の説明、いや理論まで結びつかないと納得できないという人は後者の説明で納得するでしょう。もちろん両方納得いかず、さらに違う説明で納得する人もいます。こんな感じでいろんな説明が存在し、人によって納得できる説明が違います。つまり、人によって納得できる参考書が違うのです。

したがって、1つの参考書を全部理解する必要はなく、理解できる部分2〜3割ぐらいを理解できれば上出来です。

 

つまり、「ぞ!」しか上の目標はいいところがありません笑。実際、目標を立てること自体はいいことです。

 

こんな感じで、私達はいつの間にか「完璧主義」に囚われ、その中で独学というものを嫌いになっていったわけです。実際、私は大学院に進学し、授業量が少なくなりほぼ独学状態になった今では勉強がすごく楽しいと感じます。ほとんどの友人は、「研究はもう疲れた、早く働きたい」と言っているので私がおかしいだけかもしれませんが、、、笑。

 

独学は、自分のペースでできるからいいのです。そんな高い目標に縛られずに気軽に独学を初めてみたらいかがでしょうか?結果的に気軽に勉強をする方がいいということなので、別に独学でなくても、なんとかアカデミーで学ぶのもいいと思います笑。

 

[メモ]

・情報がネットにあふれている現代では「知識」だけではなく

 「考える」ということが必要。

・目標の2〜3割程度こなせればよい。つまり気軽に完璧じゃなく。

・本は、2回読むべし。(一回目は、ざっと、2回目は、批判的に)

・批判的に読めば、独学のテーマが簡単に組み立てられる。

 

[リンク]

www.amazon.co.jp